医師紹介
院長 佐藤克彦
こんにちは。院長の佐藤克彦です。
当クリニックは、私の恩師である北島潤一郎先生の北島クリニックを引き継ぐために開院したクリニックです。
北島先生の診療レベルを維持できるのかについては不安な面もありますが、私なりに精一杯頑張ります。
ですから、「北島先生ならばこう考えた。北島先生ならばこうしていた」等々のご指導も心から歓迎いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、私は2001年に精神医療にたずさわるようになってからずっと・・・
「目の前の患者さんにとって役立つものを、役立つ範囲で、役立てていく」
・・・というプラグマティズムの立場で、診療を続けてきました。
そのためには、精神科医だからこそできる薬物療法(←専門資格はありませんが漢方も少々扱えます)だけではなく、様々な精神療法・心理療法・カウンセリングを学び、臨床の現場に取り入れてきました。たとえば・・・
高校生の頃から愛読していたユング心理学に始まって、フロイトの精神分析、来談者中心療法、フォーカシング、タッピングタッチ、認知行動療法、森田療法、EMDR、TFT、EFT、FAP、NLP、催眠療法、ナラティブセラピー、解決志向ブリーフセラピー、家族療法、短期療法(≒MRI系ブリーフセラピー)等々と、これまで学んできた学派や技法を数えあげればキリがありません。
さらに(精神医学やカウンセリングが生まれる前の時代から精神的な悩みと向き合ってきた)宗教やスピリチュアルの知恵や発想も、あくまで役に立つ範囲の中での話ですが、積極的に現場に取り入れてきました。
ちなみに、分かる人にしか分からない話ですが、私が一番好きなTV番組はNHKの「こころの時代」です。
その一方で私は、目の前の患者さんにとって役に立たないことについては、それが何であるにせよ、それにいつまでもしがみついたり、こだわったりはせずに、あっさりと手放すようにしてきました。
たとえば、いくら権威のある治療法でも、治療者の自己満足にすぎないように見えるものは振り払ってきましたし、どんなにエビデンス(←統計的≒集団的には有効だという研究結果。個別ケースでの有効性を断言できるワケではない)が豊富なセラピーでも、目の前の患者さんと相性が合わない場合には躊躇なく却下してきました。
だから資格なども、最初のうちは熱心に取得していたのですが、だんだん「今自分がしている苦労は、患者さんのためではなく自分の権威付けのためにやっているだけかもしれない」と感じるようになり、最終的には「勉強すれども取得せず」で十分じゃないかと考えはじめて・・・
途中で資格集めは止めて、たとえ苦労して取得した資格であっても、「その資格を放棄したら患者さんの不利益に直結してしまうもの」以外は、有効期限切れになって自然消滅するがままにしておくようになりました。
私は一事が万事で全てがこんな感じなので、学生時代は「医者になってからで間に合うだろう」と言い訳し、いざ医者になってからは「精神医療のことが一通り分かってヒマな時間ができてからでいいや」などとつぶやいていた結果・・・
恥ずかしながら車の免許すらまだ取得していません。法改正によって「車の免許がないと精神科診療をしてはいけない」となったときにやっと私は、慌てて免許合宿に行くのでしょう。
ところで、精神医療やカウンセリングの技法やセラピーの多くが、それを実践するためには1時間程度の時間が必要です。しかし、残念ながら、実際の精神科診療では、数分程度しか時間が確保できません。
ですから、そのように長い時間が必要なものについては直接現場で応用することができず、参考程度に留めるしかありませんでした。
しかし一方で、いろいろな学派やセラピーを学ぶなかで、私自身がそれを実践できずとも、豊富な実績のある経験豊かなカウンセラーの先生方と巡り合う事ができました。
ですから、このクリニックでは、私自身は精神科診療の限られた時間のなかでできることを精一杯こなしつつ、必要に応じてそれぞれの患者さんのニーズにあったカウンセラーの先生方と共同しながら、治療を行っていきたいと考えております。
最後に、私は常日頃から、そして臨床の現場でも、ユーモアを大切にするように心がけてきました。ですからこの紹介文も、それが伝わるような文章にしようと考えて、今もこうして、四苦八苦しながら、何度も何度も何度も書き直しているのですが・・・
とうとう最後まで、これこそユーモアあふれる文章だと自信をもって言えるレベルには達することができませんでした。それで不本意ながらも、こうして私は、「文章ではうまく伝わらなかったかもしれませんが、これでも私は、いちおう、ユーモアを大切にしようとしています」と、白旗をブンブンと振りまわしながら、ストレートに告白するしかなくなった次第です。
もっとユーモアあふれる文章を書けるようになった暁には、この「最後に」の一節は不要になりますから、できるだけ早く削除したいのですが、残念ながら、現時点では削除できる見込みが全く立っておりません。どなたか適切なユーモアある文章をご教示いただけると幸いです。
以上が私の自己紹介になります。
ではどうぞ、よろしくお願いいたします。
略歴
2001年 | 東京医科歯科大学卒業、同大学にて研修 |
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2002年 | 東京足立病院・精神科 |
2003年 | 東京都老人医療センター(現・東京都健康長寿医療センター)精神科 |
2005年 | 東京都教職員互助会三楽病院精神神経科 |
2014年 | 同病院・科長 |
2024年3月 | 上野広小路メンタルクリニック院長 |
資格・所属学会・所属機関等
- 日本精神神経学会・会員
- 日本医師会認定・産業医
- タッピング・タッチ協会・会員
- 日本ADHD学会・会員
- 日本ブリーフセラピー協会・ブリーセラピストシニア
- NFBTカウンセリングオフィス東京・スーパーヴァイザー
- 日本TFT協会・会長
書籍等
- 解決の物語から学ぶブリーフセラピーのエッセンス
編:狐塚貴博・若島孔文 遠見書房(2016) - 法律家必携!イライラ多めの依頼者・相談者とのコミュニケーション術
監修:若島孔文, 編集:土井浩之, 大久保さやか 遠見書房(2021) - 弁護士と精神科医が答える学校トラブルQ&A
編:佐藤香代・三坂彰彦・佐藤克彦 子どもの未来社(2021) - 教師の復職支援-プラグマティック回転する昇り龍をメタ・フレームを添えて
家族心理学年報40「産業分野に生かす個と家族を支える心理臨床」金子書房(2022)
講演会・ワークショップなど
教職員のメンタルヘルスや学校トラブルに関する講演会や、ブリーフセラピーに関するワークショップなどを、年に数回程度実施してきました。
顧問 北島潤一郎
前・北島クリニック院長、精神保健指定医、日本医師会認定産業医